実話をもとにしたフィクション

実話を基にしたフィクション、それはもはやファンタジーだろう。これは僕の人生を大幅に改変した物語である。

第6話 ないものねだり

  こんばんわんこそば!

なんとなく前々から、ブログの書き出しを

「こんばんわんこそば!」

にしてみたいと思っていたので第6話にして遂に実践してみました。

正直ガッカリしてしまいました。

「こんばんわんこそば!」

って声に出して言うぶんにはいいんですけど

書いちゃうと

「こんばんは」が「こんばんわ」になってしまってる事実を突き付けられているような気がして素直に喜べません。

「いただきマスカット!」

とかも書き起こすと「マス」からカタカナになってるのが不自然ですなぁ……。

 

 

  前回のブログは近況報告をする!って言って

近況報告をせずに終わってしまったんですね。 

 今見返して

「こいつ頭おかしいんじゃないか?」

と思ってしまいました。

 

という訳でせっかくなので今から直近況報告をします。

僕は今、物理学実験のレポートを書いてます。(←直近況報告)

大体金曜に夜遅くまでやると、土日は休憩入れながらやっても間に合うのでその方式を弊社では採用していますね~。(←近況報告)

 

 

本題に入りませう。

 

なんか自分の人生の未熟さというか愚かさを表現するいい言葉ないかな~と思ってたらさっき見つけました。

それが今回のブログのタイトル

ないものねだり

です!

今はこの言葉が凄くしっくり来てます。

あとで考え直すとまた別の言葉が見つかるかもしれないですけどね🤪

 

やっぱり深夜テンションじゃないとブログは書けないな~

それでは今回はこの辺で

さよなランドセル~

第5話 謝罪会見

‪  まただ。早く寝ようとすると、それまでいくら眠くても寝れない。目を閉じて、なんとか眠ろうとするも、意識があるまま1時間ほど経つと諦めて電気を点けてしまう。次の日の朝にくだらない用事を入れると、いつもこんな風に長い夜を過ごすことになる。

  ところで、空き時間に用事を入れることを、歯のあいだに爪楊枝を入れることに喩えるならば、僕はとんでもないすきっ歯だろう。

  親愛なる全ての読者に謝らなければならないことが3つある。ひとつは、第4話にてとんでもない嘘をついて諸君等を騙してしまったことだ。このタイトルにすれば閲覧数が飛躍的に伸びるだろうという確信があったし、実際思った通りになった。人の純粋さを実感できたという点では僕にとって価値あるものだったが、読者の皆()に迷惑をかけてしまったことは紛れもない事実だ。ふたつ目は、ブログのスタイルが第4話から変わってしまったことだ。第3話までは小説風のスタイルだったのに、めんどくさくて辞めてしまった。どっちにしろ「イキり」っぽい文章であることに変わりはないのだが……

三つ目は、これらの謝罪が遅れてしまったことだ。フランスにいる間に書いておきたかったのだが、色々引き伸ばしてるうちに秋の夜長を利用して書く事態に陥ってしまった。本当に申し訳なかった。

  さて、では近況報告でもするとしよう。近頃の私はというと……

 

(ここで突然ブログが終わる)

  

第3話 スカイライン

 「隣の芝と子どものケツは青い」

とはよく言ったものだ。その通りであろう。

 クリ須・リバー。日常生活においては鴨川に架かる橋から空を眺めることが彼の生き甲斐であったが……しかし、彼はついに日常を離れた。そう、あれは確かセミのコンサートホールを鈴虫が買収した頃だった。彼は独り、フランスにやってきたのだ。草原、緑の丘。野生なのか、家畜なのかすらわからない動物たちがそこにはいた。小さな太陽。広い空。漂う雲。地平線は遥か彼方に見えた。山に、ビルに空が閉じ込められてしまった日本とは違う…どこまでも歩いて行けるような気がした。そして、同時にいくら歩いても目的地には辿り着けないような気がした。自分はちっぽけで、大地と大空に挟まれた視覚でしかない。それが、その感覚が、彼の求めていたものだったのだ。

 彼は気づいていた、この風景がここに住む人にとっては当たり前で、もちろん魅力的ではあるが、自分が感じているような感動を、彼らが味わうことはないのだろうと……そして、彼も外国人が日本で感じるような感動を味わうことはないだろうということを……

 「帰国したら銀閣寺に行こう。」

彼はこう見えて寺巡りが好きだった。

第2話 キットカット

『リバー、君は寡黙だね。』

ある老婆が彼にそう言った。彼は笑顔で頷いたが、本当は彼は寡黙な人間などではなかった。話す相手さえ近くにいれば、きっと彼は誰よりもよく喋るだろう…きっと…

 クリ須・リバー。北欧の某会社が建てた一軒家に住む彼には、妹がいる。名はアモーレ。日本人ならば誰でも一度は聞いたことがあるであろう高校名に『女子』を付ければ完成する名前の高校に通う、ごく普通のJ&Kだ。彼と妹は頻繁に話をするような仲ではなかったが、漫画に出てくるような気まずい関係でもなかった。地上に這い上がったセミたちのコンサートが人々の曇らせる夏のある日、リバーとの話の流れの中で妹はふとこんなことを口にした。

「昔の人は日が昇る頃に起きて、沈めば寝てたぐらいだからね。」

1年に1度聞くか聞かないか程度のレアなものだが、確かに有名な言葉である。

「しかし、おかしな話だ。ほんとに昔の人はそうしていたのか?ちょっと寝すぎじゃないか!」

そう吐き捨てて、彼は自室に戻って行った。もう妹に返事など求めていなかったのだ。きっと彼にとって、妹は十分な話し相手ではないのだろう…きっと……

「夏はまだいいさ、でも冬なんか14時間近く寝ることになるんじゃないか?きっと日が昇る頃に起きて、日が沈めば眠るってのはヨーロッパとかカナダの人の話だろう。向こうには夜10時くらいに日が沈むようなところが結構あるからね。事実は知らないけど、日本でそんなことするのは時間の無駄さ!」

昔の人が実際どういう生活をしていたか、そんなことはどうでもよかった。

「今日は疲れたな、8時だけどもう寝よう。」

彼はよく不満を口にする、そうチョコレートを食べるくらいの頻度で……

 

第1話 バニラエッセンス

 『君は卒業するのに7年くらいかかりそうだな。』

高校時代の彼の担任が、大学に入学したての彼にそう言った。彼はたいした返事もせず、苦笑いをニキビ面に浮かべた。

 クリ須・リバー。近所に住む人なら誰でも知っているほど有名な総合大学、K大学工学部に所属する彼はキラキラネームを携えた日本人である。通学途中に青い自転車に乗って渡る橋からの眺めと大学の食堂で食べる大学芋だけが彼の生き甲斐だった。乾いた風が耳を掠める爽やかな春の日、食堂のカウンター席に座り、彼は問いかける。

大学芋を選ぶ時、君はどこを見る?どこを見て、その大学芋がアタリかハズレかを判断するんだい?」

この言葉に誰も返しはしなかった。当然である。彼に友達は1人もいないし、大学で誰かと食事したこともないのだ。

「蜜の多さ?いいだろう。芋と蜜の光沢?それもいいだろうね。芋の大きさ?おいおい、冗談は君の恋人の顔だけにしてくれ。空腹を満たしたいだけならカレーライスでも飲めばいいじゃないか。大学芋において大切なのは大きさじゃない、角だよ。角が多くて硬い大学芋ほど食べごたえがあるってもんさ」

大学芋について語り終えると、彼はドヤ顔で席を立った。次の線形代数学まであと45分。常に独りの彼にとって昼休みは少し長すぎるようだ。彼は前歯の間に挟まったカツの破片を気にしながら、呟いた。

「今日の芋はちょっと小さすぎたな…」

小さな矛盾、それが彼の人生のエッセンスだった。